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  • 2019.07.29

今週のメッセージ

「いつまでも残るものは信仰と希望と愛です。その中で一番すぐれているのは愛です。」
コリント人への手紙第一13章13節

先日、ある方の結婚式に行った。会場のエントランスに飾られていたのはムーミンとスノークのお嬢さん。仲睦まじい感じで並んでいる。「なるほど、新郎はムーミンと似ているかもしれない・・・」などと思いながらお祝いの席に出席させてもらった。
ムーミンといえばフィンランド、フィンランドは教育や福祉の制度が充実していることでよく知られているので、以前から注目している国である。そしてフィンランドで思い出したのが、以前に観たいと思っていてまだ観ていないフィンランド映画「ヤコブへの手紙」。ちょうど夏休みのメッセージ企画で何か書かなければならないから、この映画から何かヒントでももらえればという下心もあって、本校の情報センターでDVDを借りて観ることにした。
話のネタにと思って観た映画である、こんなこと言っては身も蓋もないのだが、これは私が話すよりも是非観てほしい映画だ。欧米でつくられる映画には聖書に書かれていることが隠喩やモチーフとしてよく使われることがある。キリスト教や聖書の基本的な知識を持つ人たちは、映画のそのような場面を見ながらその意味するところを理解したり、想像したりしながら観る。

さて、この映画「ヤコブへの手紙」は、主要な登場人物である牧師や聖書の言葉を前面に出しつつも、人の根源的な問題、存在意義にかかる苦悩や、優しさ、希望など普遍的なテーマがとても上手く表現されていているので、クリスチャンでなくても宗教臭さを意識せず、さわやかな感動を感じられる映画である。そういう意味では聖書ネタを基にしたヒューマンドラマとも言えなくはない。しかし、この映画「ヤコブへの手紙」の本当の魅力と制作者の主張は、神様から私たちへの手紙である「聖書」を通して観なければ見えてこないだろうと思う。なぜならば、誰でも、どんな人でも神の恵みは等しく受け取れるという信仰がこの映画の本来のテーマだと思うからだ。そして聖書を通して観ると、この映画で直接は登場しないが、全体を通して静寂や沈黙の場面などで、「神」というキャラクターの存在もより見えてくる。

本編75分の短い映画。登場人物も少ないし、セリフも少ない。しかしそのセリフの一つひとつがとても重要だ。そしてセリフのない場面の映像描写や表情・・・。ネタばらしするだけでメッセージが完成しそうなくらい聖書的な映画であるが、すでに与えられている文字数制限を超えてしまっている。やはり実際に観てもらいたい。

「ヤコブへの手紙」というタイトルの意味も考えながら・・・。

祈り
「どうか、私たちの主イエス・キリストの神、すなわち栄光の父が、神を知るための知恵と啓示の御霊を、あなたがたに与えてくださいますように。また、あなたがたの心の目がはっきり見えるようになって、神の召しによって与えられる望みがどのようなものか、聖徒の受け継ぐものがどのように栄光に富んだものか、また、神の全能の力の働きによって私たち信じる者に働く神のすぐれた力がどのように偉大なものであるかを、あなたがたが知ることができますように。」

エペソ人への手紙1章17節~19節

神様、私たちに一人ひとりにあなたのご計画があり、あなたからの恵みを皆等しく受けることができることを感謝いたします。どうかあなたの大きな恵みを素直な心で受け取ることができますように。
イエスさまのお名前によってお祈りします、アーメン。

(事務長 金城信道)

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