心を磨く

  • 2020.03.20

今日の聖書のことばと祈り

新約聖書 エペソ人への手紙 2章14~16節
「キリストこそ私たちの平和であり、二つのものを一つにし、隔ての壁を打ちこわし、ご自分の肉において、敵意を廃棄された方です。…敵意は十字架によって葬り去られました。」

 この聖書のことばの前提にあるのは、常に世界には分断があり、壁があり、敵意があるということです。徒党を組み、壁を建設し、お互いを非難し合う現代の分断社会は急に訪れたわけではありません。昔から人類はそうやって、敵を作ることで自分の安心や居場所を守ろうとしてきたのです。それがさらなる敵意や危険を生み出すことを何度も経験しながらも。
 イエスは人間の敵意に反発しませんでした。人々のねたみによる憎しみ、無知による侮りと憤りをされるがままにそのまま受け、人間の敵意を自分の体に吸収し、自分自身が死ぬことを通して神の刑罰を引き受けました。それによって、罪に対する神の敵意も消えました。イエスの十字架の死は、神と人との和解をもたらし、人と人の間の敵意を終わらせるためのものなのです。
 小さな敵意が今日も私たちの中に芽生えます。そしてその度に、私たちは十字架で死んでよみがえったイエスの前に戻ってくる必要があります。
 平和はどこから始まるのでしょうか。イエス・キリストからです。

【祈り】
愛なる神様。私の心と存在をあなたが守ってください。私が自分を守らなくても、あなたの愛で私を支えてください。それによって、私が人との間に作っている壁を少しずつ低くしていくことができますように。
イエス・キリストの御名を通してお祈りします。 アーメン。

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