玉川聖学院 中等部・高等部

礼拝のことば
~心を耕し、磨く

礼拝のことば<br>~心を耕し、磨く

今日の聖書のことばと祈り

新約聖書 ガラテヤ人への手紙 5章13節
「兄弟たち。あなたがたは、自由を与えられるために召されたのです。ただ、その自由を肉の働く機会としないで、愛をもって互いに仕え合いなさい。」

校則も課題も何にもなくなったとしたら、あなたは何をしますか。怒られる可能性なく、自分がやることに対して誰も注意したり止めたりしないとしたら、今日何をして過ごそうと思いますか。「学校に行かなくていい」「(家の中にいるなら)何をしてもいい」、という今の皆さんの状況は、(いつもと違う制約はあるにしても)いつもより自由な生活ではありますね。そして、自由な生活とは自分で選ぶことが増える生活であるということに、気がつきましたか。そんな中で、もし選びたいものを思いつかない場合には、自由な生活というものは相当退屈なものにもなるということにも気づいたのではないでしょうか。
今日の聖書のことばは、人間が何に充実感や満足を感じる存在なのかを示しています。「肉」と表現されている言葉は、人間の自己中心性を指しています。自分の気分が乗るかどうか、面倒だと感じるかどうかというだけの基準で毎日を過ごす中では、「流されている感」があるだけで、充実感はもたらされないのではないでしょうか。むしろ、自分の内側だけではなく誰かのことや外の世界のことを考えて、頭とからだを動かしてみる方が、私たちの心に生きたやる気を思い出させてくれます。
今世界で、困っている人はどういう人たちですか。あなただけではなく、たくさんの人が不安を感じています。その原因になっているのは何ですか。コロナウィルスの感染力だけが原因ではありません。今世界を分断させているのは何ですか。それを見分けて、愛をもって仕えることを考え始めませんか。

【祈り】
父なる神様。不安なニュースに私たちは囲まれています。この中で、私たちが持つべき問題意識を教えてください。恐れや不安をあおったり、無関心なままでいるのではなく、愛によって助け合う道を選ばせてください。
主イエス・キリストの御名を通してお祈りします。 アーメン。