新約聖書　テモテへの手紙第一　2章１～２節
「そこで、まず初めに、このことを勧めます。すべての人のために、また王とすべての高い地位にある人たちのために願い、祈り、とりなし、感謝がささげられるようにしなさい。
それは、私たちが敬虔に、また、威厳をもって、平安で静かな一生を過ごすためです。」

　皆さんも18歳になったら、選挙権を持つようになりますね。聖書では、政党や政策については何も語っていませんが、政治への関わり方について、上記のようにコメントしています。「地位や影響力を持っている人たちのために、祈りなさい」。つまり、まず祈りを通して世界に働きかけなさいと勧めています。
　国会で今何をしているのかはわからなくても、自分の周りでは、誰が小さな権力者なのかをあなたは知っていることでしょう。その人の言葉や態度、その人が誰と仲間になるか敵対するかによって、あなたの生きづらさが変わります。その人が、悪口を言い出さないでくれたら、人をばかにする目をしないでくれたら、叱られた後に逆恨みをしないでいてくれたら、あなたの日常生活は穏やかで落ち着いたものになることでしょう。しかし、影響力を持っている強い人に見えるような人もまた、心に不安や寂しさを抱えていることを覚えておきましょう。その人がよい影響を与える人になっていくためには、心が癒され、変えられていく必要があるのです。あなたと同じように。
　権力者のために祈るということは、その人の思い通りになるようにと祈ることではありません。その人が正しい判断ができるように、神を恐れ他者を尊ぶ人間として行動できるように、本来の使命に目覚めることができるようにと祈るのです。あなたと同じように。

【祈り】
天の神様。人々に大きな影響を与えることができる人たちが、よい心で決断し、誠実に働き、祝福を担う者となれるように助けを与えてください。そして特に弱い立場にある人たち、病気の人たち、高齢者や疲れている人たちが守られて支えられますように。
イエス様のお名前によってお祈りします。　アーメン。