新約聖書 ローマ人への手紙 8章 28節
「神を愛する人々、すなわち、神のご計画に従って召された人々のためには、神がすべてのことを働かせて益としてくださることを、私たちは知っています。」
今週、朝の礼拝で毎日賛美している讃美歌80番は、「わが主の御業はことごと正し」と4回繰り返す構成になっています。人生に起こることはすべて、神がよいこととして与えてくださっていることなのだと、私たちは繰り返し歌いながら自分の心に言い聞かせることが必要です。なぜなら、そうは感じられないことが毎日のように私たちに降りかかるからです。
学校で自分に対する変な視線に気づくとき、人の怒号を耳にするとき、誤解されて叱られるとき、みんながいなくなったあと一人で全部後片付けをするとき、家族が病気や事故で苦しんでいるとき…私たちは未来がぱったりと閉じられるような、暗い闇につかまってしまうような気がします。この状態はずっとこのままで、あの人はきっとこれからもあのままで、状況はもっとこじれてしまったり、私を取り囲む居心地の悪さはもっと広がってしまうかもしれないと、心が立ち止まってしまうこともあるでしょう。私たちの心だけで外を見ると、確かにそう見える瞬間がありますね。
そんなとき、静かに歌ってみましょう。「わが主の御業はことごと正し。」 しばらく待てば、この状況に意味があったことが、はっきりしていきます。理解されずに批判されたことについても、別の見方をしてくれる仲間が現れます。全部が悪い方向に進むと思っていたことが、それぞれの行くべき道に枝分かれしていって、むしろ新しい関係性が芽生えていくことに気づくことでしょう。今はすべてはわかりませんが、私たちの人生は、神によるすばらしい調和とバランスのもとに、出会うべきものと向き合わされ、組み合わされて、和合させられていくのです。
心に浮かぶ闇に、だまされないようにしましょう。神はあなたを愛しています。あなたの人生を整えるために神が動かすことができるものには、今あなたが恐れているもの、いら立っているもの、排除しようとしているものも含まれています。それらすべてを、神は全能の御手で、あなたの益となるものに姿を変えさせるのです。
【祈り】
天のお父様。心が落ち着かない時に、あなたを思い出せる私にしてください。自分の人生に入ってきてほしくなかったものに出会ったときに、それを良いものにしてくださるあなたに信頼して、不安と心配を委ねることができますように。
主イエス様の御名前を通してお祈りいたします。アーメン。