玉川聖学院 中等部・高等部

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礼拝のことば
~心を耕し、磨く

礼拝のことば<br>~心を耕し、磨く

今日の聖書のことばと祈り

旧約聖書 詩篇 37章 3節
「主に信頼して善を行え。
地に住み、誠実を養え。」

 感染が広がり、災害も続き、政治や国際関係においても不正義や暴虐がまかり通り、一触即発のような毎日が続いています。この時代をどのように受け止めればよいのでしょうか。今のこのときはどのようなときとして歴史に刻まれていくのでしょうか。もしかしたら、この時代は人類史上における大きな分岐点であるのでしょうか。

聖書は今の時代を終わりのときだと表現しています。戦争や地震や飢饉が起こるのは、やがて終わりの日が来るまでの前触れなのだとイエスは言います。いつの日かイエス自身が復活した姿そのままで地上に再来する日があり、その時に宇宙全体が造りかえられるということが、聖書が語る未来です。信じがたい話でありながらも、今の私たちは、聖書が「終わり」について予告することに説得力を感じるのではないでしょうか。

終わりが来たかのように感じても、あわてるな、だまされるな、とイエスは言いました。この世界はすぐには終わらず、イエスが再び来るまではこの時代は続きます。秩序が崩壊したり、社会が荒れすさんだとしても、回復と和解を探求し、世界を建てなおす仕事が私たちにはあります。多くの人が絶望したり、現実逃避をする中で、あきらめずに働き続ける人が必要とされていくのです。
人生に終わりがあることを意識する人は、自分の存在の意味を考えるようになります。残りの時間が短いかもしれないと考えるときに、自分の限界をわきまえながらも、残されている機会を生かそうとすることでしょう。同様に、世界に終わりがあることを意識する人は、この時代に自分がいることの意味を考えます。自分の持つ影響力はささやかであっても、ここに自分が存在することに神の意図があることを信じます。そして与えられている場所で誠実に生きようとすることでしょう。
不安が広がるときにこそ、私たちは神に信頼し、落ち着いて生きることを学んでいくべきなのです。

【祈り】
主なる神様。この一日が当たり前の一日ではないことを私たちに気づかせてください。生かされている今日を、誠実に生きることができますように。与えられている恵みに感謝し、隣の人に優しくし、神に愛されていることを喜ぶ私たちとなれますように。
イエス・キリストの御名前を通してお祈りいたします。アーメン。