玉川聖学院 中等部・高等部

礼拝のことば
~心を耕し、磨く

礼拝のことば<br>~心を耕し、磨く

今日の聖書のことばと祈り

新約聖書 ヨハネの福音書 10章11節
「わたしは、良い牧者です。良い牧者は羊のためにいのちを捨てます。」

 いのちや死について、私たちは平和なときにはあまり話題にしません。特に死については。それを口にすると、縁起が悪い、と周囲から言われてしまいますよね。しかし聖書はいつも死を語る書物です。何かを失うこと、手放すことは、その人が何を大切にしているのかを決定的に示すからです。
 イエス・キリストは、自分のことを牧者だと説明しています。つまり羊飼いです。この仕事は人から尊敬されるわけでもなく、家畜の世話をし、羊を狙う獣と戦い、夜を徹して見張りをする、儲けの少ない労働です。羊は常に愚かで、目が悪く、言うことを聞かず、転ぶと一人では起き上がれません。そして長い間倒れたままだった羊は、優しく体をさすり続けてもらわないと、歩くためのバランスを回復できません。牙も角もなく、本気で誰かに攻撃されたらおしまいです。彼らにとっては、よい羊飼いのそばから離れないことだけが、いのちの保証なのです。人間はこのような羊と同じだとイエスは言います。羊のように迷う人間たちを救うため、いのちを捨てる覚悟が自分にはある、と。そしてイエスは、その通りに死にました。

 見えない感染症が広がる中で、死に対する恐れを感じることがありますか。そのような死を、誰かのために自分が引き受けるということが、もしもあったとしたら、それはどのような心を持ったときだと思いますか。誰かを本気で好きになったら、その人のために死ねるでしょうか。死んでもいいと感じることがあったとしても、本当に死ねるものでしょうか。そんなことがもしできるとすれば、その人の存在がよほど自分自身と深くつながっている場合以外にはないことでしょう。
自分の生存へのこだわりさえ捨てさせるような、想像を絶する強い愛。神の愛には、死を越える確かさと激しさがあります。今日もあなたに注がれている愛は、そのような愛なのです。

【祈り】
愛なる神様。イエス様が本当に良い牧者であるならば、私がその存在に心を開くことができるように導いてください。あなたの愛に守られて、恐れずに生きていくことができるように助けてください。
救い主であるイエス様の御名前を通して祈ります。アーメン。