旧約聖書　イザヤ書　58章12節
「あなたのうちのある者は、昔の廃墟を建て直し、
あなたは古代の礎を築き直し、
『破れを繕う者、
市街を住めるように回復する者』と呼ばれよう。」

オリンピックの延期が決まったことに伴い、東京の罹患者数の急増も報道され始めました。海外でも外出禁止となる地域が増えていて、週末の東京にも自粛要請がなされました。このようなニュースやそれに対する人々の反応を知ると、私たちも落ち着かなくなります。世間と同じぐらいに焦って何かをした方が生き残るために必要なのではないかと感じますね。正しい情報を集まることはいつでも必要なものですが、それによって焦ることにのみ時間を使わないように、肝に銘じていきましょう。与えられている時間を、正しく使うのです。
未曽有の出来事が起きるとき、誰もが不安に駆られてパニックになるのは当然です。こんな状況の中、ニュースとは全然違うレベルで家族や自分の不測の出来事も重なって、さらに不安を抱えている人もいることでしょう。しかし、やがて局面は必ず変わっていきます。このままの生活が永遠に続くことはありません。どのような災害に見舞われたとしても、回復や復興のために働く人が必要になるときが来るのです。そしてその時に、町を普通に人が住めるところに建て直していくのは、皆さんです。
上記の聖書のことばは、神を知っていながら神に逆らうイスラエル民族に対して、神に喜ばれることをするなら国の復興がなされるだろうと、叱責とともに励ましを与えているものです。神が喜ぶこととは、虐げられている者、飢えている者、苦しんでいる者に心を配り、ことばだけではなく具体的な助けを与えることだと、文脈の中で説明されています。

こんな時だからこそ、困っている人がどこにいるのかを学びましょう。そして未来のあなたに何ができるかを考えながら、そこにつながるような今を過ごせるように、祈るところから今日を始めませんか。

【祈り】
世界のすべてを知っておられる神様。落ち着かない私の心を静めてくださり、今の時間の使い方を教えてください。私が持つべき問題意識を与えてくださり、世界が必要としていることに対して応答できる何かを、私の中に育ててください。
主イエス様のお名前を通してお祈りします。アーメン。