旧約聖書 箴言 19章2節
「熱心だけで知識のないのはよくない。
急ぎ足のものはつまずく。」
他人の間違った言動に怒ったり、不正に対して声を挙げたり、ひどい扱いを受けている人をかばおうとするときに感じる私たちの義憤。他者や世界に関心をもって生活するときに、そんな気持ちは必ず私たちの心に湧いてきます。あるいは、このことをすれば世界がよくなる、もっと発信してみんなにわかってもらいたい。そんな熱意も始まることでしょう。しかし、熱意だけではだめなのです。
大切なことを決めるときには、人は専門家に意見を求めます。その分野を研究し経験を積んできた人の意見は、人々を落ち着かせるし、現実的な対策の土台を提供します。なぜなら何かを専門に実践してきた人は、必ず失敗を体験しているからです。その体験をもとにして、人間が共に生きる世界で何か良い事をするということの難しさを知っているはずだからです。良い事を行い続けるためには、熱意だけでは足りません。人のことばや反応に失望したり脅されたりしても忍耐強くその道を歩むためには、よく学んできた者だけが持てる確信と使命感が必要なのです。
私たちが学習する意味はそこにあります。どのような分野でも構いません。あなたの分野を見つけて、世界に分かち合えるものを学び続けてください。そしてあなたの知識が自分の造り主を知ることにつながっているならば、人間にがっかりすることが何度あっても、新しい熱意と共に立ち直ることができることでしょう。
【祈り】
父なる神様。私が学ぶべき道を示してください。あなたが私を用いようとしておられる分野や、私が仕えていくべき人々に出会わせてください。そして学ぶ意欲そのものを毎日与えて私を育ててください。
イエス様のお名前によってお祈りします。 アーメン。