玉川聖学院 中等部・高等部

礼拝のことば
~心を耕し、磨く

礼拝のことば<br>~心を耕し、磨く

「出会い」を大切に

しかし、主はアナニヤに言われた。「行きなさい。あの人はわたしの名を、異邦人、王たち、イスラエルの子らの前に運ぶ、わたしの選びの器です。」
使徒の働き9章15節

夏休みに入りました。今年も暑い夏がやってきました。生徒の皆さん、熱中症には気を付けてください。
先週の礼拝では「神は人を造り変える」というテーマで、イエスの復活の福音を伝える者たち、クリスチャンと呼ばれる人たちを迫害していたサウロが、復活のイエスと劇的な出会いをし、その後回心して、それまでとは違ってイエスの福音を伝える者に造り変えられたというお話を聞いてきました。
人は、様々な事や物、環境、そして人との出会いによっていろいろなことを感じ、考え、体験するという経験を通して人格がつくられていきますが、そのようにしてつくられてきたアイデンティティもさらなる出会いや経験によって常にアップデートしていきます。中学生・高校生という思春期に過ごす夏休みの期間というのは、非常に大きなアップデートが期待できる時です。しかしその大きなアップデートも、「何と出会うか」によって方向性が大きく違ってきます。
自分たちを捕まえに来ようとしているサウロに会いに行くようアナニヤは主から告げられましたが、その時にサウロのことを「わたしの選びの器」と主はいわれました。主は、サウロについて初めから特別な計画をもっていたということです。聖書には、サウロが劇的に造り変えられた出来事として書かれていますが、彼がアップデートされた方向性は進化というよりも、主が選び、計画していた「本来の彼」になることでした。
主は私たちに良いものを与えようと、一人ひとりそれぞれに特別な計画をたてておられます。私たちが主にどのような「選びの器」として期待されているのかはわからないかもしれませんが、「本来の私」になることを主が望まれているのは間違いありません。ですから、皆さんがこの夏休みの期間中に「何と出会うか」、「誰と出会うか」、をぜひ意識し大事にしてほしいのです。もしかしたらサウロのように直接的に主イエスとの出会いを経験する人もいるかもしれませんが、主イエスとの出会いを経験した人の多くは私も含めて、「誰かとの出会い」や「何かとの出会い」の中で、不思議な導きのもと主の憐みや慰め、祝福の恵み、愛を受ける形で主イエスとの出会いを経験してきました。
「出会い」を大切にしてください。よく考え、祈って、良い「出会い」をしてください。皆さんの良い成長を期待しています。

【お祈り】
父なる神様、私たち一人ひとりにあなたから恵みと祝福の計画があることを感謝します。今週もあなたの愛が私たちをかこんで、あなたと共に歩む日々をすごせますように。様々な悪意、誘惑を遠ざけ、あなたを見出すことができる出会いを私たちにお与えください。そして私たちの心を平安で満たしてください。 イエス様のお名前によってお祈りいたします。
アーメン。

事務長 金城信道