- 2019.08.26
今週のメッセージ
「若い・和解」
これらのことはすべて、神から出ているのです。神はキリストによって、私たちをご自分と和解させ、また、和解の務めを私たちに与えて下さいました。 Ⅱコリント5:18
43日間の長い夏休みも今週で終わり、30日(金)には秋期開始式ですね。三者面談もあって、学校生活の再開に向けてリズムを整えていく週でもあります。
この夏、初めて広島平和研修に参加しました。広島女学院高等部ボランティア生徒の案内で原爆ドームのある平和公園とその周辺の原爆関連の碑巡りをさせていただきました。最も印象的だったのは、峠三吉さんの詩を書いた石碑でした。
ちちをかえせ ははをかえせ としよりをかえせ こどもをかえせ
わたしをかえせ わたしにつながるにんげんをかえせ
にんげんの にんげんのよのあるかぎり くずれぬへいわを へいわをかえせ
翌8月6日は平和祈念式や広島女学院・追悼礼拝に参加。移動中に一人のご老人が話しかけてきました。話しているうちに、この方は、原爆によって両親と弟2人の家族をすべて失い、戦後ずっと一人で生きてこられた方だということがわかってきました。今日は、墓参りの日だから頑張って来たけど、台風のおかげで涼しくてよかったと笑うその人。前日に見た峠さんの詩と重なって、親子でうまくいかなくても、そして兄弟で喧嘩しても、仲直りするチャンスがあるのは幸せなのだということを思いました。一方、またも日韓のぎくしゃくが連日のように報道されている中で政治の世界での和解の難しさと平和の危うさを思いました。一瞬で人々の、そして家族の平和を奪った原子爆弾。太平洋戦争の開始も継続も、ほんの一握りの政治的リーダーの決断だけでなく、それを後押ししてしまった世論を思うと、過ちを繰り返さないという原爆死没者慰霊碑の言葉を再度皆が胸に刻む必要があるのではないかと思うのです。
私たちは、誰もが幸せに生きたいと願います。しかし、残念ながら、その自分の幸せがしばしば他人の益とぶつかり争いが生じます。そして一端争いが生じると、なかなか和解が難しいくなるのです。特にプライドや、メンツが大事な人には、和解はほぼ不可能です。でも、私たちは本来誰とでも和解し、平和に生きていきたいと願う者でもあるのではないでしょうか。更に、最も必要な和解は、その幸せのそして命の元である神様との和解です。私たちは小さなプライドのために自ら和解ができないみじめな存在なのに、神の方から、イエスキリストを通して和解のチャンスを与えて下さった。そのことを感謝して受け取ることで、私たちも、人々と和解し更には、その和解の務めに繋がる者に変えられていくと聖書は教えています。特に若い皆さんが、今のうちに神の力によって、和解する練習をしておけば、きっと平和に貢献できる人になっていけることでしょう。そんな人こそが世界を繋げる人になると思うのです。
祈り 神様、あなたの方からイエス様を通してあなたとの和解の道を備えて下さり感謝します。喜んで受け取ると共に誰とでも和解できるよう私を導いてください。また、日韓の問題も対立がこれ以上深まることなく、平和が守られて解決を見るように導いて下さい。主イエス・キリストの御名によりで祈ります。 アーメン。
(櫛田真実)
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