トピックス

  • 2021.08.16

今週のメッセージ「だれかがいますか?」

「だから、こう祈りなさい。『天にいます私たちの父よ。御名があがめられますように。』」
マタイ6:9

「いない、いない、バア!」赤ちゃんの世話をしただれもがこのゲームをしたことがあるでしょう。顔を隠して、突然に顔を出し、「バア」と言って赤ちゃんをちょっとびっくりさせると、赤ちゃんが笑います。赤ちゃんに可愛い笑顔をさせる確率が100%に近いゲームです。しかし、それだけではありません。幼児心理学者によると、このゲームは赤ちゃんの心理的な成長と安心のために大切な教育にもなるそうです。親の顔が一瞬見えなくても、大丈夫なのです。そこにいる!だれかがいる!一人ではない!この安心感は人間の本来的な願望です。私は一人ではない!だれかがいる!
イエスは、祈ることを教えた時、「天にいます私たちの父よ。」と祈り始めるように教えてくださいました。つまり、祈りの始まりはその宛先を表すことなのです。メールを送る時、宛先を入力しないといけないように、祈りは「相手がいる」事実を確認することから始まります。これが祈りの重要な特徴です。祈りは単なる心の願い、空想の独り言ではないのです。小さい時、毎年の誕生日に母が私の一番好きなシフォンケーキを作ってくれました。そしてケーキにキャンドルを並べて、誕生日ソングを歌ってもらったら、目を閉じて、願い事を決め、キャンドル全部を一気に吹き消せば、その願いが叶うという風習がありました。しかし、こういう単なる「心の願い」は祈りとは違います。祈りは「相手」に向かって発信するものです。
だから、祈る時はまず「だれがいますか?」ということを知りたいですね。2010年に南米のチリという国で、33名の鉱員たちは事故で鉱山の700m地下に閉じ込められました。17日間、外の世界と全く繋がりがありませんでした。「皆が俺たちを捜してくれているか?あきらめているか?だれかがいるか?」と鉱員たちは絶望的な思いに襲われ、正気を失う危険にさらされました。そのとき、救援隊のボーリングによって鉱員たちが閉じ込められていた地下の空間までドリルが届いて、小さい穴を開けることができました。「人がいる!俺たちが見捨てられていない!」69日後, 全員が無事に救助されました。開けられた小さな穴を通して必要な空気、食料、薬が届けられましたが、救助された鉱員は「正気を守ってくれたものは、家族や救援隊とのコミュニケーションだった。だれかがいる認識だった。」と語りました。同じように、「だれがいますか?」とは、祈りの第一の重要な問いです。
人生の歩みの中で、「私は一人ではない。助けてくださる方、守ってくださる方、共に歩んでくださる父なる神様がいます」という安心がどれほど重要かと思わされます。イエス様が教えてくださった祈りは、私たちのことを常に心にかけてくださる父なる神様がおられる事実から始まります。「だれかがいますか?」祈ってみてください。神様がすぐそばにおられます。

お祈り
天のお父様、あなたの偉大な力と優しい愛の故に、あなたを賛美します。時には、私は独りぼっちだと感じますが、あなたがいつも私と共におられることを聖書のみ言葉に教えられています。今、この事実を確認して、感謝します。私は一人ではない。どんなときにも、いつもあなたがすぐ側におられます。イエス様の御名によって感謝して、祈ります。アーメン

(理事長 バーナード・バートン)

月別に見る