心を磨く

  • 2020.06.08

今日の聖書のことばと祈り

旧約聖書 詩篇 133篇 1節
「見よ。兄弟たちが一つになって共に住むことは、
なんというしあわせ、なんという楽しさであろう。」

 久しぶりに人と出会うこと、人々の笑顔やおしゃべりの声に囲まれることは、私たちの心のテンションを上げてくれます。やはり人間は、人と向き合うことを必要とする存在ですよね。そして、そんな私たちだからこそ、人々の中でしあわせや楽しさを感じ続けることが、難しかったりもします。「会えてうれしい」のすぐ後に、わずらわしさや妬みが忍び込んできたり、自分のうれしさばかりを主張する中で、相手の言葉数が少なくなっていったり。はじめのうれしさがしぼんで、しあわせなテンションがあっけなく消えていくこともありますね。
「兄弟たちが一つになって共に住むこと」は、確かにすばらしい瞬間です。集まっている人々が、「兄弟たち」と思える人々であれば。そして「一つになる」という、お互いに対する思いがそこにあるならば。だとすれば、私たちが相手に対してどのような思いを選ぶかによって、人と一緒にいるときの喜びが変わるということなのでしょう。

 「兄弟たち」と思える人々とは、誰でしょう。血がつながっている人? 同じ民族のDNAを分け合う人? いいえ。神につながる心を持つときに、神を分け合う存在として人は兄姉となるのです。神というひとりの父、いのちのルーツを共有するものとして、お互いを同じ存在として認めることができるようになるのです。そして「一つになる」とは、すでにつながった存在であることを、具体的に表現し、確かめ合おうとする意志なのです。心で思っているだけ、ではなくて、ちゃんと言葉にして、表情にして、行為にして、一緒に生きていくための努力をかたちにしていくことによって、私たちはお互いを安心できる仲間として認める勇気を持つことができるのではないでしょうか。

 今週、あなたの隣にやってくる人に、優しくしてあげてください。親切な選択を続けることは、お互いにとって幸せな居場所を提供することなのですから。

【祈り】
愛なる神様。私たちに小さな勇気をお与えくださって、出会う人々によい心で向き合うことができるようにしてください。あなたの助けによって、私たちがお互いの間に平和な関係を造り出していくことができますように。
イエス・キリストのお名前を通してお祈りします。アーメン。

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