心を磨く

  • 2020.05.14

今日の聖書のことばと祈り

新約聖書 ヨハネの福音書 3章27節
「ヨハネは答えて言った。『人は、天から与えられるのでなければ、何も受けることはできません。』」

 「天が与えてくれなければ、手に入れることはできない。」この言葉は、わずかなものしか自分のものにならないだろうという運命論的あきらめや寂しさを思い起こさせるかもしれません。しかしこの言葉を語ったときのバプテスマのヨハネには、後ろ向きの思いはありませんでした。むしろ彼は、自分の人生が特別なものであることを喜んでいたのです。
このヨハネは当時の評判の預言者で、その独特の風貌とストレートなメッセージ、そして悔い改める者たちに洗礼(バプテスマ)を授けるという教えによって、多くの人に影響を与えていました。しかし、ヨハネから洗礼を受けたイエスの方が、やがて彼よりも有名になっていきます。ヨハネの弟子たちは「みんなイエスの方に行っちゃってますよ」とヨハネに不満を訴えるのですが、彼は「人間には、神に割り当てられた持ち分がある」と弟子たちを諭したのでした。
ヨハネは、自分が天から受け取っているものに満足していました。神に託された能力や働きをもって、この人生を生き抜くべきであることを自覚していました。評判になることも評判が落ちることも、彼にとっては両方とも神に与えられた使命でした。他者のものをうらやむことは、自分の人生に神が与えている絶妙なバランスを自ら捨てることになることを知っていました。神は必要なものを欠けなく与えて、私に特別な人生を歩ませようという堅い意志を持っておられる。その神の意志に同意して生きることが人生に喜びと生きがいをもたらすことを、彼はわかっていたのです。

あなたの人生にも、特別な神の導きが続いています。あなたのために用意された、神からの確かな取り分があります。この時代のいかなる事件も状況も、神の定めたあなたのための計画を妨げることはできません。

【祈り】
父なる神様。見えるものや聞こえるものによって不安や焦りが起こされるとき、あなたが私の人生を揺るがないものにできることを思い出させてください。そして、自分に与えられている力や可能性によって、自分の使命を生きていく喜びを教えてください。
イエス様の御名によってお祈りします。アーメン

月別に見る